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騙すより騙される方が…結編   

探りを入れている様な、そのお母さんから

“娘から何か連絡ありましたか?”



“えっ、はい今日の夕方に自宅からお電話いただきました。”

“えっ、自宅から電話ですか?…今、お話していてもよろしいですか?”

“すいません!今、営業中なので…終わったら、こちらからお電話差し上げます。9時は過ぎると思いますが宜しいでしょうか?”

“大丈夫です!電話番号は…”

“いや、夕方電話いただいたので、控えてあります”

と伝えて電話を切りました。

料理を作りながらの電話でしたが、何か解らない内容、終わって電話すると言ったものの、お会いして話を聞きたい!そう思いながらディナー営業に集中(あまりできませんでしたが…)

すると30分も経ったかという時間に、一人の女性が店に現れました。

“いらっしゃいませ…”

“すいません…の母ですが…突然すいません!ちょっと確認したい事がありまして…”

営業中だったので、少し待ってもらうことに…

途中でしたが、とりあえず裏にお母さんを通して話を聞くと…

“娘から電話があったのですか?…あの…履歴書があれば見せていただけますか?”

んっ、何で?と思いながら、履歴書を差し出すと…


お母さんがその履歴書の写真を指差して…

“この子がこちらで働いていた子ですか?”

えっ、何?この人こそお母さん?と思いながら

“はい、そうですが…あのどういう事ですか?私の手紙読んでいただけました?”

“はい、昨日娘が帰って来るのを待って二人でその場で開けて読みました。”

“で、娘さんは何と…”

“それが…どういう事?何か心あたりはあるの?と聞いたんですが…”







“娘は何の事かさっぱり解らないし見当もつかない!と言うんです。”


ガァーン


“じゃあ、何故このアペゼの小川さんって人が何故こんな手紙まで書いてわざわざ家まで持って来はるの?


“解らないけど…たぶん…保険?かなんかで友達が名前を貸してほしい!みたいな話があったのでもしかして…”

“娘がそんな事を言うので…明日、私がアペゼさんに確認してみようか?”


“いや!私が直接行って確認する!”

と言い切ったので任せたようです。なのに娘から電話があったと私が言ったので確認をする為に来られたようです。

で、娘は何と言ってましたか?”

“いや、電話の声は終始絶え絶えで泣いている様な声で…ずっと入院していて……………”

電話の内容を伝えました。

お母さんは深い溜め息と落胆の表情になり



“すべて嘘ですね…”


そして最終章へ つづく

by apaiserchef | 2009-10-06 17:15 | 小川彰彦の素顔

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